審査員講評

第35回 希望荘文化祭作品展 ― 秋まつり ―

審査の経過について

 
審査風景 (3)
 今回は、個人の部が47人から141点、団体の部には14団体から213点の出品がありました。昨年の個人67人213点、団体13団体246点と比較すると、出品数はやや減少しましたが、その分、作品のレベルは甲乙つけ難く、審査の時間も長引くなど、厳しい採点結果となりました。作品の出来栄えと、各人の身体のハンディの違いを勘案しながらの審査は、毎年のことながら悩むことばかりです。

審査風景 (1) 個人の部では、古戝明さんの「追悼、ネオタダ」と内野貴信さんの「桃太郎の鬼退治」の2点に、高い点数が集まりました。惜しくも最優秀賞とはなりませんでしたが、内野さんの作品にも「独創性があり、作品にインパクトを感じる」「誰でも知っているテーマを選んでいて共感が持てる」などの好意的な意見が出されました。内野さんにも、次回の出品を、今から心待ちにしております。

審査風景 (2)
 また、他の優秀作品も、総合得点を比べて見ると差がほとんどなく、今回は、優秀賞15点という枠を超えた16点を優秀賞とさせていただきました。
審査員の応募作品に対する思いをくみ取っていただければ幸いです。
例年、作品や出品者名を見て、「今回も出品しておられてお元気なようだ」「さらに一段と上達されたな」などと、審査をしながら感じる楽しみがあります。今年は、「書」「写真」「さをり織り」「ジグソーパズル」などの作品が少ない印象で、少々残念な思いがしました。

審査風景 (4) 団体の部では、「くまモンの稲刈り」に次ぐ得点ながら、優秀賞となってしまった「障がい者支援施設・ゆめの里」の「小さな秋見つけた」も、高い評価を得ました。特に、世界に一つしかないバッグやポーチ類の陳列は圧巻でした。
他の出品団体も、それぞれのテーマを掲げて、個性豊かな出品・展示ができました。来年も、素晴らしい作品を、お待ちしています。

希望荘運営委員長・審査委員長
川本浩右